前回までに、cd,pwd,ln,ls,などのコマンドを紹介してきましたが、Linuxには様々なコマンドが存在します。サーバを運用していく上で知っておくと便利なコマンドを紹介します。

最初は、難しく思うかもしれませんが、繰り返し入力することで”手に馴染んできますから大丈夫です”繰り返し楽しんで覚えていきましょう。

目次

mkdir(make directory)コマンド

「mkdirコマンド」は、ディレクトリを新たに作成するときに使用するコマンドです。

試しに、「mkdirコマンド」を実行してみましょう。ここでは例として[test2019]という、ディレクトリを新規作成します。

mkdir test2019
test2019というフォルダができた。

次に、「test1-dir」というディレクトリを新規作成して、そのの中に、「test2-dir」というディレクトリを作成してみます。

# test1-dir というフォルダを作成
mkdir test1-dir
# カレントディレクトリをtest1-dirに変更
cd test1-dir
# test2-dir というフォルダを作成
mkdir test2-dir

すると、「test1-dir」というフォルダができ、その直下に「test2-dir」というフォルダが作成されます。

しかしながら、この方法だと2度手間です。

そこで、カレントディレクトリである test に、test3-dirを作成し、その配下にtest4-dirを作成するコマンドを実行してみます。

mkdir -p test3-dir/test4-dir

これで、エラー表示されることなくディレクトリが作成され、test3-dir/test4-dirが作成されました。

cp(copy)コマンド

「cp」コマンドは、ファイルやディレクトリをコピーする際に使用するコマンドです。

実際にコマンドを実行してみましょう。

lsコマンドで、ディレクトリの詳細を確認します。

cpコマンドで、test.txtをコピーする。

再度、lsコマンドで、ディレクトリの詳細を確認する。

コピーコマンドの様々なオプション

コピーコマンドには様々なオプションが存在します。

その中でも特に使用頻度が高いコマンドは、-rと-pオプションです。

-rオプションでは、ディレクトリをコピーします。

実行してみると分かりますが、ディレクトリとその中身も一緒にコピーできます。

次に、-pオプションについてですが、-pオプションは、出来る限り、元のファイルの属性や、ディレクトリの構成を保持したままコピーできるオプションです。

ファイルの属性についてはここでは詳しく説明しませんが、ファイルやディレクトリの作成者などの情報だと思ってください。

rm(remove)コマンド

「rm」コマンドはファイルやディレクトリを削除するコマンドです。

例えば、「test.txt」というファイルを削除する際は、[rm test.text]と実行します。

-rオプション

rmコマンドを使って、ディレクトリを削除する場合は、-rオプションを使います。

例、rm-r test_dir

*(ワイルドカード)

「test_」が先頭についた、.textファイルをまとめて削除したい場合には、「*」を用いると便利です。

上の実行結果のように、rm test_*.textと実行することで、test_aaa.txt、test_bbb.txt、test_ccc.txtが削除されたのが確認できます。

その他にも、0文字以上の任意の文字列を意味する*以外にも、「?」というものが存在します。

ワイルドカードは非常に便利な反面、必要なファイルを誤って削除してしまう恐れがあります。そのような事がないように、rmコマンドをiオプションをつけて実行する事で、削除前に確認する事ができます。

mv(move)コマンド

「mv」コマンドはファイルやディレクトリを移動するコマンドです。

mvコマンドの実行例

上の実行例では、mvコマンドを使って、「test.txt」というファイルを「test_dir」というディレクトリに移動させた例です。

また、「mv」コマンドは、ファイルやディレクトリの名前を変更するのにも使います。

mvコマンドを使った名前の変更例

この実行例では、test.txtというファイル名を、「test_rename.txt」に変更しています。

cat(catenete)コマンド

「cat」コマンドは、ファイルの中身を閲覧するコマンドです。

[cat test.txt]のような使い方をします。

catコマンドの実行例

複数のファイルを連結して中身を確認することもできます

ファイルを連結して中身を確認

ファイルの中身の情報量が多い場合、見づらくなる場合があります。そのような時は、「less」コマンドを使いましょう。catコマンドとは違い、少しずつ中身を表示してくれます。

ファイルの中身の先頭部分だけ表示する「head」コマンドや、最終行から遡って複数行出力させる、「tail」コマンドなんかもあります。

用途に応じて使い分けましょう。

一覧を以下にまとめておきますので、確認して下さい。

  • cat: 十数行程度のファイルを表示したい場合
  • less: 行数の多いファイルを表示したい場合
  • head: アクセスログの接続元IPのトップ5を表示したい場合
  • tail: 直近で出力されたログファイルを表示させたい場合

他にも様々あるコマンドについては、随時更新して追加していきますので、チェックしてください。