パソコンのシステムドライブにSSDを使用していて、空き容量が気になって仕方ない・・・。といった方は多いと思います。元々、SSDには多くの容量が確保されておらず(大容量のSSDは高額)、空き容量を気にしながら使っている方が多いと思います。

一般的な端末であれば、128GBか256GBといったところだとが関の山です。

無駄なシステムやプログラムが入っていないか確認すると、やたらと容量を食っているファイルが目につきますね。

「hiberfil.sys」「pagefile.sys」はC:ドライブ直下に存在する。

「hiberfil.sys」「pagefile.sys」です。

こらのファイルは一体どのようなもので、削除していいものなのか。解説していきたいと思います。

目次

「hiberfil.sys」

hiberfil.sysとは?

まず、「hiberfil.sys」についてです。

hiberfil.sys(ハイバネーションファイル)は休止状態が有効になっているパソコンをシャットダウンする際に、開いているプログラムの状態を記録したファイルです。hiberfil.sysはハードディスクに保存され、次回にパソコンを再起動する際に、hiberfil.sysは直接に読み込まれ、休止状態前の作業状態から早めに再開できます。

この、ハイバネーションが「有効」になっていると、端末が休止状態になっている度に、SSDに書き込みが行われるので、SSDの寿命も短くなると言われています。

hiberfil.sysを削除するとどうなる?

hiberfil.sysを削除することにより、Cドライブの容量が大幅に確保できます。人によってまちまちですが、3GB~6GB程度削除できるでしょう。*個人差がありますので、実際の容量をご確認下さい。

また、PCを休止状態にした時のSSDへの書き込みもなくなりますので、その分負担も軽減されます。

一方で、hiberfil.sysを削除(オフ)すると、休止状態からの立ち上がりが遅くなるというデメリットもあります。ノートパソコンを頻繁に活用する方は、削除しないほうがいいかもしれません。状況に応じて対応してみて下さい。逆に、休止状態からの起動が遅いと感じている方は、この部分の設定を見てみるとよいでしょう。

hiberfil.sysの削除方法

ファイルの削除方法(設定を無効)はコマンドプロンプトを管理者から実行します。

powercfg -h off

このコマンドを実行することにより、「無効」になります。

「hiberfil.sys」は無効になり削除された

パソコンを再起動すれば、hiberfil.sysは消えています。

無効状態を再度「有効」にしたい場合は、

powercfg -h on

を実行して「有効」にして下さい。

「pagefile.sys」

「pagefile.sys」とは?

一方で、「pagefile.sys」とはどのようなファイルなのでしょうか。

pagefile.sys(ページングファイル)は、仮想メモリが有効になっている場合、物理メモリ不足を補助するためにSSDやHDD上に作成されるファイルです。

下が「pagefile.sys」仮想メモリの設定によるが4GB近く占領している

仮想メモリとは、物理メモリに空きがない状態で物理メモリを使用する際は、データを一旦退避させなければなりません。その退避先が仮想メモリであり、「pagefile.sys」になります。

pagefile.sys」を削除するとどうなる?

pagefile.sysを削除すると、物理メモリに空きがない状態になった際に、退避先がなくなってしまいます。その場合、「メモリ不足」の状態になり、パソコンがフリーズ状態になっていしまいます。

物理メモリが十分確保できているのであれば問題ないのですが、そうでない場合は、仮想メモリは有効化させておいた方が、快適に動作します。

Windows10を例に見ると、使用環境によりますが、最低8GB、可能なら16GB以上の物理メモリは確保したいところです。

pagefile.sysの削除方法

「pagefile.sys」の削除については、コントロールパネル画面から進んでいきます。辿り着き方はいくつかありますが、

コントロールパネル>システム>システムの詳細設定>パフォーマンス(設定)>仮想メモリ(変更)と進んでいきます。

仮想メモリの「各ドライブのページングサイズ」項目で、ページングファイルのサイズが設定されているドライブを選択します。

[ページングファイルなし]にチェックを入れて、設定をクリックした後、OKをクリックします。

再起動後に設定が変更されます。

「hiberfil.sys」「pagefile.sys」は本当に削除すべきか?

これらのファイルはドライブの容量を圧迫するので、削除するべきだという意見が多いようですが、削除するべきではないと考えています。

理由としは、パソコンの動作性を落としてしまうからです。空き容量が逼迫している場合は、他に使用していないファイルやシステムが存在している可能性が高く、重要度で見てもこれらのファイルに比べて高いのではないでしょうか?

そもそも、なぜCドライブの容量を空けたいのかを考えましょう。恐らく、動作性に関わる理由からだと思います。それであれば、これらのファイルは削除するべきではないと考えています。

仮想メモリのページサイズの保存先をDドライブなどのHDD(SSD以外に搭載している場合)に変更するという選択肢もありますが、書き込み速度がSSDと比べて遅いため、結果的にパソコンの処理速度は遅くなってしまいます。

仮想メモリのサイズの見直しも有効

仮想メモリの無効化、HDDへの移行はあまりお勧めできませんが、最適化の方法として仮想メモリのページングファイルサイズの見直しをしてみるとよいでしょう。

現在の割り当てと推奨サイズの差異をチェック

「現在の割り当てサイズ」「推奨サイズ」を比較して、その差分を減らす方法です。ドライブの容量が気になる場合は、ここの数値を調整してみていいかもしれません。