空き巣・不審者の多くは“入口”から侵入します。
「うちは特に高価な物もないし、大丈夫だろう」そう思って油断していませんか?
実は、空き巣や侵入窃盗の約7割が“入口”から侵入しているというデータがあります。
具体的には、玄関・勝手口・裏口などの出入口が、最も多く狙われているポイントなのです。
これは戸建て住宅に限らず、アパート・マンション、さらには店舗や事務所など、建物の種類に関係なく共通するリスクです。逆に言えば、「入口の防犯」をしっかり固めるだけでも、防犯効果は大きく高まります。
とはいえ、入口対策といっても何から始めれば良いのか分からない…という方も多いはず。
そこで本記事では、すぐに実践できる入口の防犯対策を5つに絞ってご紹介します。さらに、防犯カメラを活用した効果的な防犯法や、導入のポイントについてもわかりやすく解説します。
これから防犯を強化したい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。それでは、まずは「狙われやすい入口の特徴」から見ていきましょう。
目次
よくある侵入手口と狙われやすい入口の特徴
空き巣や不審者が狙うのは、「入りやすく」「気づかれにくい」入口です。見た目には何気ない出入口でも、防犯意識の甘さや周辺環境によって格好の標的になります。
ここでは、実際によくある侵入の手口と、特に注意したい入口の特徴について解説します。
開けっ放し・無施錠の玄関/店舗の裏口
「ちょっとゴミ出しに…」「すぐ戻るから」と玄関を開けたままにしたり、店舗の裏口を開け放したまま業務を続けると、侵入者にとっては“チャンス”になります。
特に裏口や勝手口は、人目につきにくい場所にあるため、開けっ放しにしておくのは非常に危険です。また、オートロック未設定の玄関や鍵のかけ忘れは、泥棒にとっては簡単に入れるルート。
店舗では「搬入口を解放したまま」「出入口の施錠が業務時間後に徹底されていない」など、
忙しさの中で防犯がおろそかになるケースが多く見受けられます。
死角になっていて外から見えにくい出入口
外から見えづらい位置にある勝手口や裏門、隣家との隙間なども狙われやすいポイントです。特に植木やフェンスに囲まれた場所、また道路や人通りから死角になる場所は要注意です。
こうした場所では、犯人が堂々と侵入作業を行っても、周囲から気づかれにくいという利点があります。
「カメラが付いていない」「誰にも見られない」場所であれば、彼らは時間をかけてでも侵入を試みます。
このため、死角になりやすい場所には防犯カメラや照明の設置が推奨されます。できるだけ外から見える・照らされていることが抑止力になります。
夜間照明が少なく、様子が分かりづらい場所
防犯上もっとも危険なのが「夜間に真っ暗になる入口」です。照明がないと、侵入者は周囲を気にせず堂々と行動できてしまいます。
特に、人感センサーライトがない/常夜灯が切れている/物陰が多い場所は警戒が必要です。また、住宅だけでなく、営業時間外の店舗や施設の出入口も夜間は無防備になりがちです。
加えて、表札や郵便受けに「不在」が分かる情報(新聞が溜まっているなど)があると、侵入者は「今この家は誰もいない」と確信し、侵入の決断を早めてしまいます。
照明の強化とともに、「留守が分からない工夫」も防犯の重要ポイントとなります。
表札やポストなどに「留守」が見えるサイン
玄関先や郵便受けは、住人の生活パターンや不在の有無が垣間見える“情報源”になってしまうことがあります。空き巣や不審者は、侵入先を見極める際に、表札・ポスト・玄関まわりの“サイン”を細かくチェックしています。
たとえば以下のような状態は、「この家は今留守です」と言っているようなものです。
■ ポストに新聞やチラシが溜まっている
数日間にわたり新聞やチラシが取り出されず溜まっている様子は、「住人が長期間不在にしている」ことを明確に示すサインです。
空き巣はこうしたポストを見て、「この家は旅行中かも」と判断し、玄関まわりや窓の施錠状態を確認するために接近してきます。
【対策】
・旅行前は新聞配達を止める手続きを
・チラシが多い地域では“チラシお断り”シールを活用
・管理できないときは信頼できる人に回収を依頼する
■ 表札にフルネーム・家族構成がわかる表記
表札にフルネーム(とくに女性の名前のみ)が書かれていたり、子どもの名前入りの装飾やプレートなどが出ていると、侵入者にとっては「家の属性」を読み取る手がかりになります。
一人暮らしや高齢者宅・共働き世帯の有無が推測でき、「日中は留守になりやすい家」と判断される危険があります。
【対策】
・表札は名字のみ、またはイニシャルなどシンプルなものに
・おしゃれな名前入りプレートは家の裏や室内側に設置する
・不必要に個人情報を露出させない工夫を
■ 不在が続く雰囲気を出してしまう環境要因
たとえば、枯れた植物・郵便物が放置された玄関マット・雨に濡れたままの宅配ボックスなど、日常的な管理が行き届いていない玄関先は、「しばらく不在なのかもしれない」と思わせてしまいます。
また、照明がまったく点かない夜の玄関まわりも、留守を強調する要因になります。
【対策】
・玄関まわりはこまめに掃除し、整った印象を保つ
・宅配ボックスは短期間で回収を
・夜間はタイマーライトや人感照明で明るさを保つ
ちょっとした“無意識のサイン”が、不審者に大きなヒントを与えてしまうことがあります。
日常生活の中で、表札・ポスト・玄関まわりを「外からどう見えるか」という視点で見直すことが、防犯力の底上げにつながります。
今すぐできる!入口の防犯対策5選
玄関や勝手口などの“入口”は、防犯の最前線です。少しの工夫や設備投資で、侵入のリスクを大きく下げることができます。
ここでは、すぐに実践できる入口防犯対策を5つ厳選してご紹介します。
1防犯性能の高い鍵・補助錠を取り付ける
ワンドア・ツーロックで侵入抑止力力アップしよう!
空き巣は5分以内に開錠できないと諦めるといわれており、複数の鍵(補助錠)を設置することで侵入のハードルを高めることができます。
防犯性能の高いディンプルキーや、玄関の上下に別の鍵を付けるなど、物理的な強化がもっとも効果的な防御策の一つです。
補助錠は後付けタイプでもOKです。またスマートロックで開閉履歴を残すのも有効的な手段です。
2人感センサー付きライトを設置する
人感センサーは夜間の不審者対策に効果的です。
人の動きに反応して自動で点灯するセンサーライトは、不審者の行動を一時的に止め、周囲に気づかせる効果があります。
とくに夜間の玄関・勝手口・ガレージなどは、暗がりを狙う侵入者にとって格好のポイント。
ライトの設置は心理的にも強い抑止力になります。
電池式やソーラー式で配線不要のモデルも多数ありますので、取り付けてみる価値ありです。
3入口付近に防犯砂利を敷く
音で侵入を知らせ、心理的な抑止に繋げる。
歩くと「ジャリッ」と音が鳴る防犯砂利は、静かに忍び寄ることが難しくなるため、不審者にとっては大きな障害です。
特に裏口や側面出入口など“人目につきにくい場所”に敷くと効果的です。音で家族や近隣に気づかせるだけでなく、侵入者の行動を迷わせる“心理的トラップ”になります。
防草シートと併用すれば雑草対策にもなりますので、一石二鳥です。
4防犯ステッカーを貼る
視覚的に「監視されている」意識を与えることができます。
「防犯カメラ作動中」「録画中」などのステッカーやプレートは、実際にカメラを設置していない場合でも一定の抑止力を持ちます。
犯罪者は事前に下見を行うことが多く、“監視されている”と感じる家には近づきにくい傾向があります。
ステッカーは、ドア・門柱・ポストなど目立つ位置に貼ると効果的です。また、嘘の表示ではなく、実際の対策と併用が望ましいことは言うまでもありません。
5入口を“見られる場所”にする(植栽や物の整理)
死角をなくすことで侵入をためらわせることができます。
玄関まわりに大きな植木鉢・放置物・郵便受けの影などがあると、不審者が身を隠すのに都合の良い“死角”が生まれてしまいます。
防犯の基本は人目に触れる環境をつくることです。入口の視認性を高めることで、侵入のリスクをぐっと減らせます。
背の高い植木は剪定を行い、庭先や玄関ポーチは常に整理整頓しておくようにしましょう。
どれも手軽に始められるものばかりですが、実践すればするほど防犯力は確実にアップします。まずはできるところから、“入口”の安全対策を始めてみてはいかがでしょうか。
最も効果的な対策は「見える防犯」=防犯カメラの設置
空き巣や不審者が最も嫌がるのは、“人目につくこと”や“証拠が残ること”です。その心理を逆手に取る最も有効な手段が、防犯カメラの「見える化」です。
実際に、犯罪者へのアンケート調査でも「カメラの有無」が下見段階での重要な判断材料になっているという結果があります。つまり、入口にカメラがあるだけで「この家・店舗はやめておこう」と思わせることができるのです。
録画・通知・威嚇の三拍子で、犯罪を未然に防ぐ
最近の防犯カメラは、ただ映すだけでなく、“知らせる・威嚇する”機能まで進化しています。
- 録画機能:映像をSDカードやクラウドへ自動保存。万一の証拠として活用可能。
- リアルタイム通知:動きを検知すると、スマホアプリに即座に通知。
- 威嚇機能:ライト点灯やスピーカー音声で不審者に心理的プレッシャーを与える。
このような複合機能により、「入らせない・逃がさない・記録する」が一度に実現でき、ただの対策ではなく、“犯罪を未然に防ぐ抑止装置”として機能します。
関連記事:防犯カメラにAI搭載で何ができる?機能・メリット・活用法をわかりやすく解説!
調査結果も裏付ける「入口カメラ」の効果
警視庁や防犯協会の資料によれば、カメラの有無による犯罪抑止効果は非常に大きいとされています。
とくに“建物の出入口”にカメラを設置しているだけで、侵入の成功率が2分の1以下に減少したという報告もあります。
このことからも、防犯カメラの効果は設置場所次第で大きく変わるということが分かります。その意味で、入口はまさに「最優先の防犯ポイント」なのです。
費用対効果が高いのは「入口設置」
防犯対策の中でも、防犯カメラは比較的少ないコストで高い効果が期待できる代表格です。
特に玄関や勝手口など、限られたポイントに集中して設置するだけで全体の防犯レベルが大きく向上します。
- 一戸建てやマンション → 玄関+勝手口
- 店舗や施設 → 表玄関+バックヤード
- オフィスや倉庫 → 正面入口+通用門
こうした“出入口を押さえる”ことが、防犯における最短距離です。
まとめ
防犯カメラは「見るため」ではなく、「見せるため」のツールとして活用すべき時代。入口への設置は、最も自然で、最も効果的な防犯行動です。
入口防犯に迷ったら、まず“見える場所にカメラを1台”から始めてみましょう。それだけで、安心感と防犯力は大きく変わります。
防犯カメラ設置時のポイントとおすすめ機能
防犯対策の中でも防犯カメラの設置位置と機能選びは重要な要素です。特に「玄関」「勝手口」「通用門」など、出入口に設置するカメラは、映像の記録だけでなく“威嚇”や“通知”といった防犯の第一線での活躍が求められます。
ここでは、屋外・出入口で防犯カメラを設置する際のポイントと、おすすめ機能を具体的に紹介します。
玄関・出入口でのおすすめ設置位置は?
■ 目線の高さ(約1.8〜2.2m)が理想
あまり高すぎる位置では顔が認識できず、逆に低すぎると破壊リスクが高まります。人の目線に近い高さが、最も顔の判別や動きの把握に優れており、死角も少なくなる理想的な位置です。
■ 死角を生まない斜め下向きの設置がベスト
カメラは真正面よりも斜め下方向にやや俯瞰気味に設置すると、人物の動きや服装・荷物まで把握できます。また、複数の出入り口がある場合は、それぞれに対応するか、広角タイプやPTZ(パン・チルト・ズーム)カメラでカバーすることも効果的です。
夜間・不在時に便利なおすすめ機能
■ フルカラーナイトビジョン
従来の赤外線カメラは「白黒映像」でしたが、フルカラーナイトビジョン搭載モデルは夜間でもカラーで記録可能。犯人の服装や車の色など、色の情報が残ることは証拠として非常に有効です。
■ スマホ通知機能
AIやモーションセンサーが動きを検知すると、スマホに即時通知されます。不在時や夜間でもリアルタイムに状況を把握できるため、迅速な対処が可能になります。
■ 録画保存の種類も重要
- SDカード録画:簡易的で個人宅におすすめ。
- NVR録画(有線レコーダー):法人や多台数向きで信頼性◎。
- クラウド録画:遠隔でも映像確認・災害対策に強い。
利用目的や規模に合わせて、録画方式を選ぶことも防犯設計のカギになります。
威嚇機能も重要!音と光の防犯効果
■ 音声発報機能
カメラに内蔵されたスピーカーが、「録画中です」「侵入者です」などの音声を自動で発することで、心理的なプレッシャーを与えます。不審者にとって“声がかかる”ことは非常に大きな威嚇要素です。
■ ライト点灯機能
暗所での人物検知時に自動で強力なLEDライトを点灯させることで、侵入をためらわせる効果があります。あえて“目立たせる”ことで防犯効果が増す設計です。
コンパクトでも存在感のある筐体デザインも選べる
最近ではデザイン性と威圧感のバランスを取った筐体設計も増えています。
- 小型でも“カメラで見られている”印象を与えるデザイン
- ブラックやホワイトで外壁に溶け込ませるカラーバリエーション
- 丸型(ドーム型)で威圧感を抑えつつも安心感を演出
目的に応じて「見せるカメラ」か「目立たないカメラ」かを選ぶことが、防犯力と景観のバランスを保つコツです。
まとめ
防犯カメラの導入は、「どこに・どのように・何を設置するか」で効果が大きく変わります。設置位置の最適化+防犯性能の高い機能を選ぶことで、より強固な入口防犯が実現します。
玄関や出入口こそ、防犯の最前線です。
「見せる防犯」「知らせる防犯」「証拠に残る防犯」を実現する機能と設置位置で、安心を手に入れましょう。
導入事例|防犯カメラで入口防犯を強化したケース紹介
入口対策に防犯カメラを導入することで、犯罪抑止・トラブル防止・安心感の提供が現実のものとなります。
ここでは、実際にカメラを導入して防犯強化に成功した簡単な事例を3つ紹介します。
一戸建て|来訪者対応と宅配盗難の抑止に
状況
共働き家庭で日中は無人となるため、宅配ボックス周辺での盗難被害が懸念されていました。インターホンだけでは不審者の判別が難しいこともあり、防犯強化を検討。
導入内容
玄関上部に広角のネットワークカメラを設置。来訪者の顔や宅配の様子を録画・スマホで確認可能に。モーション検知でスマホに通知も届く設定に。
効果
・不審者の立ち入りがゼロに
・宅配トラブル時の確認映像が安心材料に
・在宅時も誰が来たか確認できることで家族も安心
店舗|営業時間外の出入口監視と記録
状況
飲食店で営業時間外の裏口付近にゴミを漁る人や不審者の影が…。深夜や早朝にスタッフが不安を感じるケースが多発していました。
導入内容
店舗裏口に赤外線対応のバレット型カメラを設置。録画はNVRに保存し、スマホでの遠隔監視にも対応。ライト点灯機能付きモデルを採用。
効果
・設置後、裏口への立ち入りが激減
・映像記録により防犯意識の向上とスタッフの安心確保
・ゴミ荒らし対策にもなり、近隣とのトラブルも未然に防止
アパート共用部|玄関ドア前の不審者トラブル防止
状況
入居者から「玄関前に知らない人が立っていた」「ドアノブを回された気がする」など、共用部の不審行動への不安の声が上がっていました。
導入内容
建物入口の共用廊下に人物検知対応のドーム型カメラを設置。AI搭載により、人以外の動きは無視して誤検知を減らし、入居者に通知が届くよう設定。
効果
・映像があることで、住民間の不安が軽減
・管理会社としても証拠が残るため対応がスムーズに
・安心感が高まり、入居者満足度向上に貢献
小さな設置が大きな安心に
こうした導入事例からも分かるように、防犯カメラは「記録」だけでなく、「抑止」「通知」「安心」にも効果を発揮します。
出入口の防犯対策として、今やなくてはならない存在となっています。
防犯に不安がある方は、まずは入口に1台。それだけで、“見られている安心”と“備えの強さ”を実感できるはずです。
入口防犯の主役は“見せる対策”。最も確実なのは防犯カメラ
玄関や勝手口、裏口などの“出入口”は、防犯の最前線です。
補助錠やセンサーライト、防犯砂利といった物理的な対策ももちろん効果的ですが、最も強い抑止力を持つのは「見られている」という意識を与えること。
その意味で、防犯カメラの設置はまさに「見せる防犯」の決定版。
来訪者や不審者の行動を記録するだけでなく、“ここは監視されている”と強く印象づけることで、未然に犯罪を防ぐ力があります。特に初めて防犯対策を考える方にとっては、入口カメラの設置から始めることが、最もコストパフォーマンスが高く、安心につながる選択肢です。
さらに、機器の選定から設置工事・スマホ連携設定までワンストップで対応してくれる業者に相談すれば、手間なくスムーズに導入できます。
「入口から守る」ことが、あなたの暮らしと資産を守る第一歩です。まずは信頼できる業者に相談し、安心の一台を設置してみてはいかがでしょうか?