防犯カメラの工事だけお願いしたい」というニーズが増えています!
防犯カメラの導入ニーズが拡大する中で、「機器はすでに手配済み。設置工事だけを外注したい」という法人・販売代理店・施設管理会社などからの依頼が増えています。
たとえば──
- 自社で仕入れたカメラの販売は完了したが、設置まで請け負える人材がいない
- 拠点ごとに同じ機種を導入したいが、地域ごとに工事業者を探すのが大変
- 管理物件への導入で、機器は決まっているので施工だけ任せたい
といったように、「設置のみ」を柔軟に請け負ってくれる工事業者の存在は、多くの企業にとって心強い味方です。
しかし実際には、機器持ち込みに対応しているか? 設置後の設定はどこまでしてくれるのか? 保証やトラブル対応は? といった点で不明確なまま依頼してしまい、トラブルにつながるケースも少なくありません。
本記事では、防犯カメラの「設置のみ」を業者に依頼したい方向けに、依頼の流れ・対応可能な作業内容・費用相場・注意点**をわかりやすく解説します。
「工事だけを外注したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
「設置のみ」の依頼はどんな法人・企業に多い?
「防犯カメラの設置だけを業者にお願いしたい」というニーズは、特定の業種や立場の法人・団体において、近年ますます増加しています。
機器をすでに確保している場合や、現場側で一定の要件が定められているケースでは、「工事だけお願いできる信頼できる業者がいないか?」という声が多く寄せられます。
ここでは、特に「設置のみ」の依頼が多い代表的な法人・企業の例をご紹介します。
カメラ販売会社・通販業者|商品提供後の施工をアウトソース
自社でカメラを販売している法人やオンラインショップ運営者などが該当します。販売業務に特化している一方で、設置工事は外注が前提となっているケースが多く、納品後に「施工だけを任せられる業者」が必要になります。
- 顧客に「取付まで込みで対応してほしい」と要望される
- 拠点ごとに施工対応できる工事業者を探している
- 工事内容や保証の一貫性を確保したい
こうした販売業者にとって、「設置のみ対応可能なパートナー業者」は非常に重要な存在です。
オフィス・倉庫・店舗運営会社|複数拠点の一括施工ニーズ
防犯カメラの機種選定を本部で一元化し、各店舗や倉庫に展開しているような法人では、機器はすでに一括調達済みで、あとは各拠点で設置するだけという状態になることが多々あります。
- 同一機種・同一設置基準で導入したい
- 各現場でバラバラに業者を手配するのが手間
- 設置品質とスケジュールを標準化したい
このような法人には、「設置のみの対応ができる業者」や、一定数の設置実績がある工事会社が求められます。
3. マンション管理会社・不動産管理業者|機器は支給済み、工事だけ必要
管理会社では、防犯カメラの導入・交換・増設といったニーズが物件ごとに定期的に発生します。
物件オーナーや入居者との調整を優先して、機器は先に発注し、あとから「設置工事だけを依頼したい」という流れになるケースも少なくありません。
- 共用部・エントランスのカメラを更新したい
- 録画装置は既存のままで、カメラだけ交換したい
- 屋外配線や高所作業が必要なため専門業者に任せたい
こうした現場では、現地調査から柔軟に対応できる工事業者のニーズが高まっています。
4. 学校・医療機関・行政施設|仕様が決まっている案件の施工対応
公共性の高い施設では、設置する機器の仕様・型番・設置位置などがあらかじめ決まっている場合があります。
- 入札案件で「機器支給・設置のみ」の条件になっている
- 情報セキュリティ上、メーカーや仕様に厳しい制限がある
- 導入後の設定作業も一部自社側で実施される
このようなケースでは、指示に従って設置のみを正確に実行できる施工業者が求められます。柔軟性よりも「正確性」「施工の丁寧さ」「報告体制」が重視される傾向にあります。
まとめ
「設置のみ」の依頼には、それぞれの業種・立場に応じた背景があります。
いずれの場合も共通しているのは、
- 施工の正確さ
- 事前のやり取りの明確さ
- 機器持ち込みへの柔軟な対応
といったポイントを備えた業者を見つけることが、スムーズな導入につながるという点です。
設置のみ対応する業者に依頼できる主な業務内容とは?
「防犯カメラの設置だけをお願いしたい」と考えたとき、実際に業者へ依頼できる作業範囲や、どこまで対応してくれるかは事前にしっかり確認しておく必要があります。
設置のみ対応業者の多くは、施工技術に長けた電気通信・設備工事会社やセキュリティ系の業者であり、「機器持ち込みOK」であることを前提に、一定の範囲までの作業を請け負ってくれます。
ここでは、一般的に依頼可能な内容を具体的にご紹介します。
① カメラの取付(天井・壁/屋外・屋内)
まず対応の中心となるのが、防犯カメラ本体の設置作業です。
- 天井や壁面へのネジ固定・ブラケット取り付け
- 防水処理・高所作業(屋外・軒下・外壁など)
- 室内配線を目立たせずに通す隠蔽工事(モール使用など)
現地の状況によって取付方法が異なるため、現地調査(または写真共有)をもとにした見積もりが基本です。
② LAN配線・PoE施工・電源工事
特にネットワークカメラの場合は、LANケーブルによる配線工事が必須となります。設置のみの業者でも、以下のような配線工事まで対応可能です。
- PoE(Power over Ethernet)方式でのLAN配線・スイッチ接続
- 通信安定性を確保するためのルート設計・穴あけ加工
- 電源が必要なカメラ用に新設コンセントや延長配線も対応
業者によっては、電気工事士の有資格者が対応することで電源工事も含めた施工が可能です。
③ NVRとの接続、基本設定(録画確認・角度調整)
施工後には、カメラと録画装置(NVR)やディスプレイとの接続確認を行うのが一般的です。
- NVR・PoEハブとの有線接続
- IPアドレスの自動取得 or 固定設定(業者によって対応範囲が異なる)
- 撮影アングルの調整、録画動作の確認
- モニター・スマートフォンで映像が表示されるかのチェック
ただし、「アプリ連携」や「スマホ通知設定」など、より細かい設定は対応外(またはオプション対応)の場合もあるため、依頼前に範囲を確認しましょう。
④ 保守・メンテナンス契約(必要に応じて)
「設置のみ」の依頼であっても、希望があれば定期点検・機器交換・再設定などを含む保守契約を結べる業者もあります。
- 年1〜2回の定期点検
- カメラの劣化や録画不良の診断
- 故障・交換時の対応
販売業者・物件管理会社・企業など、長期運用が前提の法人には心強いオプションとなります。
注意点|対応範囲は“設置+基本確認”までが一般的
多くの「設置のみ」業者は、設置作業と動作確認(映ることの確認)までは標準対応として請け負いますが、以下のような作業については「別途相談」「別料金」あるいは「対象外」となるケースがあるため注意が必要です。
- アプリインストールやスマホ設定のサポート
- NVRの詳細な録画スケジュール設定やAI連携機能の構築
- 他システム(警備会社・入退室管理システムなど)との統合設定
- 特殊な海外製カメラや法人独自システムとの接続
あくまで施工の範囲に限定した対応となるため、設置後の設定作業やトラブル対応については依頼側で準備が必要な場合もあります。
設置のみを依頼する際の注意点と確認事項
防犯カメラの「設置のみ」を業者に依頼する場合、施工後のトラブルや責任の所在が曖昧になりやすいため、事前に確認すべきポイントがあります。
工事の範囲を明確にしておかないと、
「設置まではやってもらえたが、録画されていなかった」
「動作確認が不十分で、映像が見れなかった」などの問題が発生しかねません。
以下に、依頼前に必ずチェックすべき5つの項目をご紹介します。
① 対応可能なメーカー・機器の確認(特殊カメラ・海外製などは要確認)
業者によっては、施工対応可能な機器に制限があります。
- 海外製や特殊仕様のカメラ(魚眼・360度・AI搭載機など)
- 一部メーカー(例:中華製ノンブランドなど)への対応不可
- PoE非対応機器や旧型規格の場合、配線工事が難航することも
必ず、使用予定の機器のメーカー名・型番を事前に伝え、対応可否を確認しましょう。
② 配線ルートの制限/追加工事の可能性
設置現場によっては、LANケーブルの通線ルートや電源工事が想定よりも複雑になるケースがあります。
- コンクリート壁で穴あけが必要になる
- 天井裏配線が困難で露出モールが必要になる
- 電源位置が遠く、延長工事が発生する
このような場合、現地調査の結果として追加費用が発生することもあるため、見積もり時に「想定外の工事が発生する可能性」について確認しておくことが重要です。
③ 施工保証の有無(初期不良時の責任区分)
設置工事後に機器が動作しない場合、「施工ミス」か「機器不良」かの切り分けが必要になります。
- カメラが映らない
- 映像がブレる・途切れる
- ケーブル接続後に通電しない
このような事象に対して、設置業者が施工保証(例:1〜3ヶ月)を設けているかどうかを事前に確認しましょう。同時に、機器不良が判明した場合の対応方針(返品交換や再施工の可否)もすり合わせておくと安心です。
④ 録画設定・アプリ連携など、設定作業の範囲を明確に
設置のみの依頼では、録画装置(NVR)の細かい設定や、スマートフォン連携の操作まで含まれていないケースも多くあります。
- 録画スケジュールや上書き設定
- 通知設定・動体検知エリア調整
- アプリの初期化・ユーザーアカウントの作成
これらの設定は原則として「ユーザー側で対応」または「オプション料金」になることが多いため、
どこまで作業してくれるのかを明確にしておきましょう。
⑤ 保守・故障時は誰が対応するのか明確にしておくこと
設置完了後のサポート体制も、事前に確認しておくべき重要なポイントです。
- 設置後に不具合が出たら、施工業者が対応するのか?
- 機器の保証はメーカーか販売元か?
- 落雷・断線・接触不良など、再施工が必要な場合の費用は?
販売会社・管理会社などが施工を外注する場合、施工後の責任の所在が不明確なまま放置されがちです。あらかじめ「どこまでが設置業者の責任範囲なのか」を明文化することが理想的です。
まとめ
「設置のみ」で依頼する場合は、施工範囲・責任分担・追加費用の有無をはっきりさせておくことが、トラブル防止につながります。特に初めて業者に依頼する場合は、見積もり前の相談段階で、丁寧に説明してくれるかどうかも信頼性の指標になります。
設置工事だけ依頼できる業者の探し方と選び方
「防犯カメラの設置だけを外注したい」と考えたときに悩ましいのが、“対応可能な工事業者をどう探せばよいのか”という点です。
実際には「販売だけ」「監視システム全体構築のみ」など、工事だけに対応してくれる業者は多くはなく、
事前にいくつかの条件を押さえておくことが、スムーズな依頼につながります。
ここで、設置のみ対応業者の探し方と、選定のポイントをご紹介します。
① インターネットでの検索ワードを工夫する
業者検索では、単に「防犯カメラ 設置」だけでなく、より目的に合ったキーワードを使うことが効果的です。
例えば、
- 「防犯カメラ 工事のみ 対応」
- 「防犯カメラ 設置代行 法人向け」
- 「カメラ施工 持ち込み 設置業者」
- 「LAN配線 カメラ工事 業者」
特に「設置代行」「施工のみ」などの表現が含まれたページでは、機器持ち込みに柔軟に対応してくれる業者が見つかりやすいです。
② 電気通信工事業者やセキュリティ工事対応の会社を中心に探す
「設置のみ」に対応している業者は、主に以下の2タイプに分かれます。
- 電気通信工事業者
…LAN配線・PoE工事・NVR接続などに強く、ネットワークカメラ設置の経験が豊富 - セキュリティ施工対応の設備会社
…カメラの取付技術に加え、設置目的に応じた設計にも強みあり
いずれの業者も、「施工技術が確か」「対応が早い」「法人案件に慣れている」という特徴があります。
工事専門会社の中には、広告やWebサイトで積極的に「持ち込み可」「法人実績あり」などを打ち出しているところもあるため、施工事例やお客様の声なども参考にして選ぶと安心です。
③ 「機器持ち込み対応」「法人対応実績」の有無をチェック
設置のみを依頼する際は、以下のような条件を満たしているかを事前に確認しましょう。
チェック項目 | 理由 |
---|---|
機器の持ち込みに対応している | 販売済の製品が使えるかどうかの分かれ目 |
過去に法人案件の実績がある | 複数拠点対応・納期調整・報告体制に安心感 |
設置台数・機器の種類を正確に伝えられる | 見積もり精度と作業の質に直結 |
対応範囲(配線・設定など)が明確になっている | トラブル防止と費用管理のために重要 |
「できること」「できないこと」を明言してくれる業者は、対応も誠実で信頼できる傾向があります。
④ ワンストップ業者でも「設置のみ」対応していることがある
通常は「機器販売+設置工事+設定」を一括で請け負っているワンストップ型のセキュリティ業者でも、
条件次第で「設置のみ」の依頼に応じてくれる場合があります。
特に法人向けに柔軟なサービス提供をしている会社では、
- 既存顧客からの依頼で施工だけ行っている
- 紹介や販売パートナー向けに設置代行を請け負っている
といった実績を持っていることもあります。
「設置だけでは断られるのでは…」と決めつけず、まずは相談してみましょう。
まとめ|探し方の工夫と「対応範囲の見極め」が成功の鍵
「設置のみ」を業者に依頼する際は、施工の実績だけでなく、“どこまで対応してもらえるか”という範囲の明確化が最も重要です。
検索ワードを工夫し、Webサイトや実績紹介をしっかり確認したうえで、対応可能メーカー・持ち込み可否・録画設定の範囲などを明確にした業者を選びましょう。
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「設置のみ」もプロに任せて、安全・確実に導入を
防犯カメラの設置は、単に「カメラを壁に取り付ける」だけでは済まない、電源・配線・設定などの専門知識と施工技術が求められる作業です。
たとえ機器を自社で用意できたとしても、設置工事だけは信頼できる業者に任せることで、トラブルの予防とスムーズな運用につながります。
特に法人・販売会社・管理会社などでは、「設置のみを代行してほしい」というニーズが年々増えている一方で、施工範囲や保証内容を明確にしないまま依頼してしまうことで、「録画されていなかった」「アングルがずれていた」「再施工が必要になった」といった課題が生まれがちです。
初めての設置代行であっても、依頼時に“対応できる作業範囲”と“費用・保証の条件”をしっかり確認しておけば、安全かつ確実に、現場への導入を成功させることが可能です。
「設置だけお願いしたい」とお考えの方は、まずは 対応実績のある業者へ現地調査または事前相談からスタートしてみましょう。
プロの力を借りて、安心・確実な防犯対策を実現してください。